3000枚規制って何…?
5.9号機の内容がちらほら噂されるようになったとき、よくでてくる話題でした。
内容としては、今では当たり前になった有利区間というものがはじめて搭載され、有利区間の上限は1500Gしかありませんでした。当時の純増は最大2枚までしか認められないため、どんなに頑張っても3000枚以上出せないよね、ということでした。
スロット終わったとよく言われ、実際このときの新台はほとんど稼働がもちませんでしたね。
今回は初めて有利区間が登場した5.9号機時代を振り返ってみたいと思います。
※なお、本記事で触れている規制や仕様については、当時の体験やネット上の情報を元に1ユーザー目線でまとめたものです。厳密な規則とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
レア役が仕事をしない?「非有利区間」と「有利区間ランプ」
5.9号機はART機が主流でしたが、この時代を語る上で避けて通れないのが「設定差の排除」でした。
ARTを当てるまでの流れはこうです。
非有利区間から有利区間に上げる
↓
有利区間に滞在しているときにCZ等からARTを当てる
ARTを抽選するためには有利区間に滞在している必要があります。
非有利区間ではナビが出せないという要素は現在と変わりません。
6号機から打ち始めた人たちには「非有利区間から有利区間に上げる」という部分に引っかかると思います。
現在は常に有利区間に滞在していますが、5.9号機では通常時は非有利区間が基本でした。
「設定差の排除」の話に戻りますが、当時はART突入率に設定差をつけることが禁止されていました。
また、ARTを当てるスタートラインである「非有利区間から有利区間への移行率」にも設定差をつけることが認められていませんでした。
さらに5.9号機で追加された要素が「有利区間ランプ」の点灯義務です。
いま自分が有利区間にいるのか、それとも非有利区間にいるのかがひと目で分かるようにする必要がありました。
(※ちなみにこのランプの告知義務はのちに撤廃されますが、6号機初期には「ランプ消灯でリセット判別」といった立ち回りを生むことになりますね)
通常時は基本的に非有利区間です。非有利区間ではARTに直接つながるような抽選を受けられないため、どれだけレア役を引いても「まずは有利区間に上がらなければ何も始まらない」という、独特の虚無感がありました。
なぜ「天井」が消えたのか?1500Gの壁
5.9号機で絶望した要素の一つが、「天井の事実上の廃止(青天井)」でした。
先述の通り、ARTの抽選やナビを出せるのは「有利区間」の中だけです。
もし天井を搭載して救済措置を作ろうとすれば、通常時から常に有利区間に滞在させておく必要があります。
しかし、「1500G上限」という壁が立ちはだかります。
仮に1000Gを天井と設定した場合、残りの有利区間はたったの500Gしかありません。
当時の純増上限は2.0枚ですから、せっかく天井に到達しても「最大でも1000枚しか出ない」という計算になってしまいます。
ただでさえ「3000枚規制」と騒がれてネガティブな印象しかなかった時代です。
「1000Gもハマったのに、天井から1000枚しか出ずに強制終了した」となれば、ユーザーからの批判はさらに大きなものになったでしょう。
メーカー側が通常時を非有利区間に設定せざるを得なかった背景には、こうした事情があったのだと考えられます。
叩きどころがなかった「当時の非有利区間」
現在のスマスロでは、設定変更時などの「非有利区間」が叩きどころになる機種が多く存在します。
しかし、5.9号機時代の非有利区間には、現在のような「朝イチの恩恵」「非有利区間での成立役による優遇」という要素はほとんどありませんでした。
ただただ「早く有利区間に上がってくれ」と祈りながら回すだけであり、この「何も起きない時間」の長さこそが、5.9号機を暗黒期たらしめた最大の要因だったと感じます。
5.9号機でも話題になった機種たち
かなり厳しい5.9号機でしたが、それでも人気になった機種は存在します。今回は2機種をピックアップして紹介しようと思います。
片方は人気というか、良くも悪くも話題にあがった機種ですね(笑)
5.9号機№1の【ディスクアップ】
暗黒期と言われた5.9号機で特に大きな人気を集めた機種です。
BIG中のビタ押し成功でARTゲーム数を上乗せする技術介入機です。
当然5.9号機なのでARTに設定差はつけられません。同色BIGに設定差はありませんでした。
設定1でも完全攻略で機械割103%という甘さで、技術介入に自信がある人も、そうでない人も打っていましたね。
規制の裏をついた【ルパン三世 世界解剖】
純増2枚の壁を規制の裏をついて破った、5.9号機の異色作です。
本機はなんと、純増5枚という当時の常識を覆す高純増を実現しました。
そのカラクリは「通常時とBonusの概念を逆転させる」という抜け道設計です。
見た目は通常時なのに内部的にはボーナスを消化していて、ボーナスが終了すると見た目上はCZなのに内部的には通常時という、仕組みを知ると感心するものでした。
気になった方はぜひ調べてみてください。のちにこの仕様を禁止するために規制が変更されたため、現在ではもう見ることのできないスペックとなっています。
おわりに
「天井なし」「設定差の制限」「1500Gの有利区間」。
「スロットは終わった」とまで言われた5.9号機は、打ち手にとって決して期待できる時代ではありませんでした。
特に、今では当たり前になった「有利区間」が初めて登場したことで、当時は「何のためにこんな仕組みを作ったんだ?」と感じた人も多かったと思います。
しかし、そんな厳しい規制の中でも、メーカーはなんとか面白いゲーム性を作ろうとしていました。
技術介入によって甘さを実現した「ディスクアップ」。
独特の設計によって高純増を実現した「ルパン三世 世界解剖」。
今振り返ってみると、厳しい規制の中でメーカーが試行錯誤していた時代でもあったのだと思います。
スマスロの厳しい規制の中でも様々な機種が出てきているのは、5.9号機での経験があったからこそなのかもしれませんね。

